2024年9月28日(土)に「アートでおもてなし!21美の魅力を再発見する探検ツアー」を開催しました。
石川県民に「まるびぃ」や「21美」と親しまれている金沢21世紀美術館は、今年でなんと開館20周年!
知っているようで知らない金沢21世紀美術館の魅力や秘密を、石川県民のみなさまに再発見していただこうと、金沢21世紀美術館の交流課の吉備さんをはじめ、市民ボランティアの「クルーズ・クルー」のみなさまにご協力いただきました。
まずは、吉備さんから金沢21世紀美術館の基礎知識について教えていただきました。
金沢21世紀美術館のめざすこと、美術館の建築のコンセプト、4つの特徴などをわかりやすく教えていただきました。
はじめて知ることも多く、参加者のみなさまも(小さなお子さんも!)熱心に耳を傾けていました。
そして、今回ガイドしてくださる市民ボランティア「クルーズ・クルー」の紹介も。
クルーズ・クルーのみなさんは、金沢21世紀美術館で実施している「ミュージアム・クルーズ」のボランティアスタッフのこと。
ミュージアム・クルーズとは「子どもたちと成長する美術館」をめざして、金沢市内の小学4年生を対象に実施している学校連携の作品鑑賞プログラムで、事前に研修を経た市民ボランティア「クルーズ・クルー」が子どもたちに美術館や作品を楽しんでもらおうという目的で毎年活動しています。
ただ案内をするだけの “いわゆるガイド” ではなく、“いっしょに見て考えて楽しむ旅の仲間” というコンセプトで、子どもたちに美術館や現代アートの楽しみ方を伝えています。
ふだんは小学生対象のイベントですが、今回は『大人版のミュージアム・クルーズ』ということで、チームに分かれて自己紹介からスタートしました。
赤いバンダナをつけているのが、今回集まっていただいたクルーズ・クルーのみなさん。
多世代で親しみやすく、参加者のみなさんと笑顔で会話されている姿がとても印象的でした。
自己紹介タイムがおわったら、さっそくミュージアム・クルーズに出発!
ご家族やお友達で参加されていた方、おひとりで参加されていた方、5チームに分かれて美術館をまわりました。
「これって何を表現しているんだろう?」「なんでこの作品はこういうタイトルなの?」「これってどこから見ればいいの?」
そんな参加者の方からの質問に「あなたはどう思いますか?」と会話を広げて、いっしょに考えて、自分で想像することを自然と促していたクルーズ・クルーのみなさん。そうすると、チーム内では「私はこう感じた!」「え!ぼくはこう思った」「そういう見方があるのか!私はぜんぜん思いつかなたかった」などなど、いろいろな会話が飛び交うように。
だんだんと緊張も解れて、お子さんが楽しむのはもちろん、大人のみなさんが熱心に楽しんでいる姿が本当に印象的でした。
あっという間に1時間が経過して、終盤は会話が弾んで「まだまだ回りたい!」という声もありつつ、ひとまずレクチャーホールに集まって、グループごとに感想を発表していただきました。
「ふだんはひとりでスーッと通り過ぎるように鑑賞するだけだったが、いろいろな見方があることがわかって楽しかった!」
「解説を聞くだけのガイドに慣れているので、自分の意見を話すということに抵抗があったが、いっしょに回って会話するなかで、自分の気持ちを話すことや、相手のさまざまな見方の話を聞けて面白かった。」
「何回も21美には来ていたけど、はじめて知るあたらしい発見もあったし、アート鑑賞の楽しさも学べた。」
「家族みんなの好きな作品がそれぞれ違っていて面白かった!」
などなど、参加者のみなさんからは少し興奮気味にさまざまな感想をいただきました。
最後に美術館からのお知らせがあり、探検ツアーは終了となりました。
参加者のみなさま、金沢21世紀美術館やクルーズ・クルーのみなさん、どうもありがとうございました!
今回学んだ金沢21世紀美術館の魅力やアートの楽しみ方を、石川県にやってきた友人や知人を観光案内するときなどのおもてなしにぜひ活用してもらえたら嬉しいです。
イベント終了後には、クルーズ・クルーのみなさんの振り返り会にもお邪魔しました。
一人ひとりが今回のイベントでの気づきを発表していて、今後のよりよい活動に活かそうという前向きな気持ちをはじめ、どうしたらもっと楽しんでもらえるかを考える姿勢がとても素晴らしかったです。
このような市民ボランティアの活動がもっと広がると、観光客がたくさん来る街として欠かせない「おもてなし力」の向上につながりそうだなと感じました。
市民ボランティア「クルーズ・クルー」のメンバーは随時募集しているとのことなので、ご興味のある方はぜひ下記からお申し込みいただけると嬉しいです。
◎2024年度 作品鑑賞プログラム・メンバー「クルーズ・クルー」追加募集!