もてラボ おもてなし研究所

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第21回おもてなし研究講座レポート

2019年3月8日(金)に「石川県の地酒でおもてなし上手になろう!唎酒師といっしょに飲みくらべ講座」を開催しました。

糀料理研究家でもあり、FBO認定の唎酒師でもある小紺有花さんをお迎えしました。前回のワイン講座に続いての登場です!

初心者向けの講座ということで、まずは「日本酒とは?」といった基本的なお話からスタート。

日本酒のラベルを見ると、「本醸造」「吟醸」「大吟醸」「純米」「純米吟醸」という文字をよく見かけますよね。
その基本的な違いをわかりやすく解説していただき、お酒づくりの工程も図解で説明してくださいました。

石川県のお酒づくりについてのお話も。

石川のお酒は万葉集にはじめて登場するそうで、そのあと室町時代後期に「加賀の菊酒」という幻の名酒が京都に運ばれたという文献もあるんだとか。
“白山の雪解け水で醸された天下の美酒”と評判を呼び、あの秀吉も花見の席で飲んだらしいです。すごい!

酒づくりの技術は古都金沢の優れた食文化に磨かれ、能登半島を本拠とする日本三大杜氏である「能登杜氏」が誕生しました。

石川県では「山廃づくり」に力を入れている酒蔵が多いそうで、口当たりはなめらか&後味はしっかりとしたボディを感じる「山廃吟醸」といわれるスタイルをいち早く確立したそうです。

また、「金沢酵母」という酵母があって、それで醸されたお酒はまるでバナナのようなフルーティーな香りが強く、柔らかでバランスの良い吟醸香がするんだとか。

この酵母で作られたお酒のラベルには「金沢酵母」と書かれているので、お土産などにも良いかもしれませんね!

そして、いよいよ飲みくらべ!
今回、小紺さんがセレクトしてくれた地酒はこちら。

小紺さんがみなさんにお酌をしながら、それぞれの地酒をわかりやすく丁寧に説明。
酒蔵によってこだわっていることが違って、ひとつひとつにしっかりコンセプトが伝わります。

お猪口で味わったあとは、ワイングラスに入れ替えて、その風味のちがいも体験。
ワイングラスで飲むと、香りがきちんと引き立ってより楽しめるんです。

地酒の飲みくらべをしながら、糀料理研究家でもある小紺さんの特製料理も振舞っていただきました!
お酒に合う居酒屋風メニューで、お酒のおかわりも進みます。

(あまりに美味しいものだから、みんながレシピを聞きまくる、ちょっとした料理教室に!笑)

ワインにはマリアージュというものがありますが、日本酒はワインに比べると懐が深く、わりとどんな料理にも合うんだとか。
ただやはり、甘口には甘い料理、辛口には辛い料理だとより相性がいいそうです。

ワインは料理を引き立てるものですが、日本酒の場合は逆。
お酒を引き立たせるために料理があるという考え方だそうで、だから「献立(献=杯を引き立てるメニュー)」というんだとか。なるほど!

地酒でおもてなしするときは、お酒の美味しさを引き立ててくれるお料理とともに振る舞うと良さそうですね。

参加者のみなさん、たくさんおかわりをしながら自分好みの味わいを発見して、たくさんのことを熱心に学んでいました。みなさん、楽しそうにメモをとっているのが印象的でした。

ぜひとも石川県のお酒をおもてなしのシーンで活用していただけたら嬉しいです。

参加者のみなさま、小紺さん、どうもありがとうございました!!