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おもてなし研究講座「コーヒーと焼き菓子のペアリング」レポート

2023年1月21日(土)に『スペシャルティコーヒーでおもてなし!浅煎りコーヒーと焼き菓子のペアリング講座』を開催しました。

今回、講師にお迎えしたのは、前回のコーヒー講座に引き続き、石川県金沢市のスペシャルティコーヒーショップ「townsfolk coffee」の店主・鈴木辰一郎さん。
金沢では珍しい自家焙煎の“スペシャリティコーヒー”が楽しめる人気のカフェです。

今回の講座では、スペシャリティコーヒーの基礎知識をはじめ、スペシャリティコーヒーの飲みくらべとそれらに合うお菓子のペアリングをレクチャーしていただきました。

まずは、スペシャリティコーヒーとはどんなものか、鈴木さんがご用意してくださった資料を見ながら、お話がスタート。



スペシャリティコーヒーの成り立ちをはじめ、スペシャリティコーヒーの定義、具体的な基準についてをわかりやすく教えていただきました。

参加者のみなさん、熱心に耳を傾けながら、メモをとったりと興味津々!

そして、「なぜスペシャリティコーヒーを浅煎りにするのか?」というお話に。

従来はコーヒー豆の品質が低かったことや生産者がどのようなコーヒーを作ったのかわかりにくかったため、深煎りにして味を均一に調整することが求められていたんだとか。
しかし、近年はコーヒーの生産技術が向上して品質が改善したことをはじめ、物流も発達し、生産者ごとに細分化して管理できるようになり、生産者の努力やその土地の味にフォーカスするために浅煎りが主流になったそうです。

素材そのものの風味や、その土地ごとの特長を味わうために、豆本来の良さを引き出すのが「浅煎り」なんですね。

続いて、今回のテーマ「ペアリング」について教えていただきました。

ペアリングをシンプルに説明すると、“相性の良い飲みものと食べものを組み合わせる”こと。
例えば、コーヒーとお菓子をはじめ、ワインとコース料理、日本酒とおつまみなど、組み合わせることでより美味しく楽しむための手法です。

基本的な考え方は、

●近い味で合わせる(風味、食感などの似ている要素)
●対照的なあるものを合わせる(味以外にも温度など)
●同じ産地のものを合わせる

とすると良いんだとか。

実際にペアリングする前に、今回ご用意いただいたコーヒーがフレンチプレスという手法で淹れられたものなので、簡単にフレンチプレスの使い方を教えていただきました。



豆本来の味わいを気軽に楽しめ、使い方もとてもカンタンということで、忙しい朝などにおすすめなんだとか。


今回ご用意いただいたスペシャリティコーヒーは4種類。

ラズベリーの風味と紅茶のような後味のケニア、ピーカンナッツのような風味と焦がし砂糖のような甘さのブラジル、オレンジピールのような風味でスムースな口当たりのホンジュラス、チェリーピーチの風味でクリーミーなエチオピア。

焼き菓子は金沢の人気パティスリー「remref」さんのものをご用意していただきました。
ケークシトロン、フィナンシェピスターシュ、サブレトゥマゴニブ、バナナブレッドの4種類。

どのペアリングが自分にとって一番美味しいか実食していきます。


4種類のコーヒー×4種類の焼き菓子ということで、ペアリングは16通りも!

参加者のみなさん、無言でそれぞれのコーヒーと焼き菓子を味わい、その都度シートに黙々とメモを残したりと、真剣にペアリングを体験している様子が印象的でした。



参加者の中には「どの組み合わせも美味しいからむずかしい…!」と笑う姿も。



みなさんの味わったペアリングのレポートがまとまったところで、鈴木さんの考える「おすすめのペアリング」を教えいていただき、自分の答えと照らし合わせました。

「なるほど。そういう考え方で合わせるといいのか!」とたいへん勉強になりました。

その後、質問もたくさん出て、コーヒーやペアリングについての知識もより深まりました。


スペシャリティコーヒーについて、じつにさまざまなことを学べた奥深い講座となりました。

鈴木さん、参加者のみなさま、どうもありがとうございました!

ペアリングの基本的な考え方を覚えておけば、来客時やギフトを贈るときなど、お菓子をより美味しくいただいてもらうことができそうですね。

今回学んだことを、おもてなしに活用していただけるとうれしいです。

鈴木さんのお店「townsfolk coffee」ではコーヒーを各種扱っており、イートインはもちろん、ギフトなどのご相談にも応じてくださいますので、ぜひご利用ください。